昨年秋に訪れたArdingly アーディングリーのアンティーク・フェアで、P太が最後に私に借金をしてまで買った、もう一つのキツネのフィギュリンはこれです。
同じキツネのフィギュリンと言っても、写実的なソ連製とはまるで違い、まるでトンパ文字のように抽象的でスタイリッシュなデザインです。使用色は紺一色のみなのに、地味さを全く感じさせません。この不安定な細身でも自立出来るバランスも、何気に凄いと思います。
バックスタンプ等が一切ない為、何処の国のどのメーカーのいつの時代の製品かは、中々分かりませんでした。しかし絶対にイギリス製ではなく、ハンガリーのホロハーザとか中欧製であろうと言う事は予測していました。しばらく検索していて、やっとチェコスロヴァキアの「Royal Dux Bohemia ロイヤル・ダックス・ボヘミア」と言うメーカーの、1950年代の製品だと言う事を突き止めました。ロイヤル・ダックス社は、1853年創業のチェコスロバキアの老舗名窯だったそうです。
中欧に未だこんなデザイン性の高い陶器があったなんて、今まで知りませんでした。このシリーズには幾つかの動物がありますが、どれも絶妙な捻りがあり、中・東欧好きにはグッと来るコレクションしたくなる可愛さです。
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