2022/09/13

「ケーブ・クラブ」Emberly人形をリペイント

今回リペイント用にフリマで手に入れた中古人形は、アメリカのマテル社で発売している「Cave Club ケーブ・クラブ」の中の一体でした。洞窟で生活をしていた太古の人々の事を英語でcave peopleと呼びますが、これはその石器時代のキャラクターと言う設定の人形のようです。言わば「原始家族フリントストーン」か「はじめ人間ギャートルズ」の、現代版と言った所なのでしょうか。

これは、その中でもEmberlyと言う名のキャラクターのようです。色んなヘアカラーの人形が世に出ていますが、これはまた蛍光ピンク×黄色で一際激しい髪色です。しかも、ボリュームたっぷりのソバージュで迫力大。ケミカル極まりない色合いが、全く原始と掛け離れて見えますが、流れ出る溶岩でもイメージしているのか??

元の顔は、正直言って豪快に不細工でした。ここまで醜いと、良くこのデザインでOKが出て世の中に発売され、しかも実際に買った人間が居るもんだと感心する程です。私も姉もそばかす付きの人形が嫌いで(例えmomokoであろうと)、ドールにはそばかすは不要だ!とさえ思っています。その上向かって左頬の、落書きのようなタトゥーも酷いです。実は前髪の下には、今時少年漫画にだって見ないよ~ってな、ぶっとい力強い眉毛が描かれています。まあリペイント用に買ったのだから、それらは消せば良いだけです。眼の位置は離れ気味だけどそう悪くなく、口が閉じている点もOKですが、胡坐をかいた鼻は直せないし、一番気になるなあと思いました。

デフォルトの服&アクセサリーを全て装着し、髪の乱れもほとんどなく、箱だけが無い未使用品のような状態で、たった20ペンスで買いました。そもそも未だ現行で売られているはずのシリーズなので、元持ち主は絶対長くは遊んでないはずです。もしかしたら、プレゼントされたのに気に入らなかったのかも。頭の骨のヘアバンドは、タグピンで留め付けられたままでした。更に、首には骨のチョーカー、腰には狩猟道具一式?が括り付けられたようなベルトを装着しています。原始人だから裸足ですが、レッグウォーマーのような物は履いています。ボディはほぼフル可動式ですが、今時の欧米のファッション・ドールの流行りらしい、上半身が異様に華奢+下半身は非常にがっしり型。このドールの場合、脚の逞しさは特に著しく、その上ガニ股で、上半身は小さいとは言え実は腹筋割れしているし、狩猟民族の原始人なだけに野性味溢れている体付きです。恐竜を乗り物とし、斧を振り回してるイメージ。とは言え、こんなに身頃が小さくては、本当に服が作り辛くて厄介です。

ボディがデフォルメされ捲っているのに対し、顔の凹凸自体は結構リアルなので、一体どう言うテイストでリぺしようかとしばし悩みました。最終的に、顔型に合わせる事にしました。参考にしたのは、海外カスタム師のモンスター・ハイの作品。リぺしてみて、改めてクセの強い人形だ~と実感しました。マシにはなったと自分では思いますが、まるで爬虫類みたいで今だ決して可愛くはなく、好みとも程遠い顔です。確かに自分がリぺしたはずなのに、まるでガイジンが描いたような仕上がりに。

元は横目でしたが、リぺでは正面目にしました。しかしそうすると、元々目の位置が離れているので、虹彩の位置に寄ってはロンパリ気味に見えるのが不安です。きっちり型押しされた目の窪みがガイドラインになるのと共に、この位の目の大きさが一番描き易いように思いました。

元目の色に則って、緑色の瞳にしました。瞳に金色を加えたら、途端に目力が増したようで面白い効果でした。今回初めて、瞳の上に薄くグロス・メディウムを塗っています。

髪型自体は、欧米のファッション・ドールでは割と珍しい前髪付きで、姫カットのような脇髪まであるのは魅力的。眉毛の位置を下目に描き直したので、眉上前髪になって一層ファンキーになりました。

一方気持ち悪い体型は、アウトフィットである程度は誤魔化せます。ネオンな髪色は、原始人と言う設定よりも返って近未来的なイメージがあるので、髪色が一際映える黄緑色で一応モードな服装にしました。

この格好には大き目イヤリングが必要だと思いましたが、ピアス穴は無かった為、プッシュピンで耳たぶにずぶっと穴を開けました。

改めで顔の造りを眺めると、肌の色はそこまで濃くないものの、骨格的にはアフリカ系に近いのかもと思います。

こんな妙な体型&小ささでも、ウェスト&足首を除いてほぼフル可動式で、ギミック的には相当優れています。

特に、手の造形は驚く程の素晴らしさ。尚且つ、指が極細でも柔軟性のある折れにくい素材です。

ただし手の指が思い切り開いているので、こんなシンプルな服でさえ、袖を通すのが一苦労です。カフス付き袖なんて、以ての外だと思います。

丸いバックルは持っていなかったので、直径8mm位の丸カンと9ピンで手作り。

こんな独特な形の足に合うドール靴なんてないだろうと思いきや、随分前にまとめて買った中古ドール靴の中の一足で、今までどの人形にも合わなかった緑の厚底サンダルがぴったりでした。正に、シンデレラの靴?

可愛くない上にアクの相当強い人形のリぺに挑戦するのは、自分にとっては中々面白い体験でした。ボディのスペックも高くて撮影も楽しめましたが、例えこのシリーズの他のキャラクターに出会っても、再び買ってリぺに挑戦するかは疑問です。本当にクセの強いデザインの人形ばかりで、どう顔を変えてもイメージが限定され、ボディの小ささ&造りから、着用するアウトフィットも限られるように感じるからです。

 

 

 


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