とある日のフリーマーケットで、かなり遠くのテーブル上から私を見詰める二つの円らな瞳…。それがこのレトロなロリ・ポリ、即ち起き上がりこぼしでした。一目で、ロシア製だと分かりました。日本のロシア雑貨屋で全く同じ物を扱っているのを、記憶していたからです。其処は一般人のストールでしたが、他にも古い玩具を幾つか並べていました。何せ大きいので(身長約25cm)買うのは一瞬憚られましたが、私程買うのに相応しい客が居るだろうか的なアイテムに見えました。…こんな思い込みばっかだから、物が果てしなく増えるんですよねっ。良し、もし2ポンド以下なら買おうと思い値段を聞くと、1.5ポンドだったので買いました。
随分前にイギリスのフリマで手に入れた、やはりロシア製っぽいロリ・ポリより一層シンプルですが、髪色が漆黒な為、更に日本人には懐かしく見え、レトロ玩具の醍醐味を簡潔に表現しているような姿です。ステンシルで吹き付けてある顔の彩色も味わい深いし、ボディの朱掛かった赤色、日本人のような象牙色の肌色も堪りません。
昭和感プンプンで古臭く見えますが、実は今でもロシア現地ではモデルチェンジする事無く売られているそうで、これもビンテージと呼ぶ程古くはないかも知れません。素材は、もしかしたらセルロイドではないかと思っています。揺らすと、カランコロンとノスタルジックな心地良い音色がします。
案の定P太からは、買い物袋を見て「またそんな大きい物を買って」と文句を言われました。しかし実際にこの人形を見せると、余りにレトロ過ぎて「カッコいい」とまで言われました。素材はセルロイドかも知れない告げげると、「そんな危険物、燃えるし爆発するんじゃないか」と言われました。セルロイドは確かに非常に可燃性が高いから輸入禁止&製造がほぼ中止になったんだけど、爆発はしないよ(それでも理数系出身?)。そして、私と人形を見比べて、余りに顔が似てるらしくてブブッと吹き出しました。買う時に運命を感じたのは、そう言う事か…。
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