10年位前に販売されていたアメリカ生まれのファッション・ドール「Moxie Girlz モキシー・ガールズ」が、リペイントの練習には中々役に立つ、いじり甲斐のある人形だった事が分かり、フリマで足付きの中古が50ペンスで売られていたので、性懲りもなくもう一体買って来ました。
靴の描かれた足の先が残っていたのは良かったのですが、髪が大量過ぎる上に乱れ捲ってバクハツしていました。
家に帰ってから髪を整えてみたら、頭頂の分け目に綺麗なエレクトリック・ブルーのメッシュが現れました。しかし、毛先は概ね劣化し酷く縮れて修復不可能にこんがらがっていた為、ばっさり切り落としストレート・ボブにしました。長い髪の人形をショートにすると、いつまでも2,3本ずつ髪がちょろ~んと生えて来るんです。これはお菊人形だからではなく(当たり前じゃ)、人形の髪はヘッドの内側の根元が実は結構長いからです。
元々うねって乱れ捲っていた髪だから、ボブにしても凄く広がっています。これでも随分カットして梳いたんですけど、お湯パーマで落ち着かせるしかないか…と思いましたが、折角の色髪が熱に弱そうで躊躇っていました。結局洗う程に髪を濡らし、きつめの手製ポリスリープを被せて放置し、これを根気良く繰り返しました。
リぺで目指したのは、少しミステリアスなロック少女です。仕上がってみてから、あれ、何故これ程吊り目にしたんだ?と我ながら気付きました(笑)。このシャープな髪には割と合っていると思うのですが、先のゴスロリ少女よりも吊り目な程で、こちらの方が余程アジア人っぽく見えます。チークは、元々入っているのをそのまま残しました。
顔の肌は、先に手に入れたAveryやLexaより少し濃くて、正に日焼けしたような肌色です。ボディの色よりも濃い為、もしかたら日光で顔の素材のみ変色したのかも知れません。フリマで売られる人形は、基本的に炎天下で平置きにされ、下手すれば数週間その状態で売られ続けていますし、子供に遊ばれた時も日光にたっぷり晒されている可能性は大です。これは後期のモデルらしく、手の造形が繊細に変更されています。ただし膝は一段階しか曲がらず、耳にはピアス穴がありません。
ロック少女なので、デニムのビスチェにタータン・チェックのティアードのミニ・スカートと言う安直な出で立ちにしました。スカート部分は、幅広リボンで出来ているので割と簡単です。
フットウェアは、ロック少女と言ったらDr.マーチンみたいな厚底ブーツにニーハイでしょ、と即座に想像しましたが、私にはブーツなんて縫える訳がなく(材料もなく)、サンダルならなんとか…と言う訳で、厚底サンダル擬きをでっち上げました。ソール部分は、1ポンド屋で売っていた男性用ビーサンから繰り抜きました。
最初は幾ら何でも1/6ドールには厚過ぎるだろと思いましたが、丁度1ポンド屋の隣のチャリティショップでゴス・パンク少女達に遭遇し(やはり黒い服ばかり漁っていた…w)、本当に人間サイズの比率としてこれ位の厚底を履いてる!と確認し、直ちに1ポンド屋へ戻って買いました。
足そのものは、靴が描かれたデフォルトからAveryの裸足と交換してあります。靴底はガタガタだし、ビスはマーカーで描いただけだし、毎度の如く酷い仕上がりです。「こんなに稚拙さなら自分で作る方がマシ~」と、見て下さる方に笑いと自信とやる気を与えるのが自分の役割りと思っております…。
そして脚の構造上、ソックスを履かせるのは難しいので、仕方なく黒レースのレギンス(って今でも売られているのか?)を作りました。が、最初に作った物はモキシーにはきつく、着脱が非常に面倒でした。レース地はニットと違ってストレッチがないので、普通のレギンスの型紙では駄目だと実感。おまけに、このモキシーの足の素材がタカラトミー系の人形と同じPVCだから、張り付いて滑りにくく非常に履かせ辛いのです。それで、レギンスを大き目に作り直しました。先に作った方は、モモコが問題なく履いてくれます。
ロックな人はデカ目のピアスも着けなくちゃ…と勝手に思い込みましたが、先に書いたようにこの子にはピアス穴が開いていませんでした。以前海外のカスタム師の動画を見ていた時に、同じくピアス穴のないバービーの耳たぶにプッシュピン、すなわち画鋲でぶすっと穴を開けていたので真似してみました。海外のドール・カスタムって、日本人には中々思い付けない大胆な発想や斬新な荒業が登場するので、ある意味見ていて楽しめます。
ただしモキシーのヘッドは、元々バービーやリカちゃんよりも素材がずっと硬いらしく、画鋲の穴程度ではピアスが入りませんでした。最終的に千枚通しで穴を広げ、まるで仏陀のような耳たぶに見えました(なんまいだぶ)。
ギターは、随分前にフリマで買ったBratz用の物が丁度使えました。
何せ肘が曲がらないから、どうやってもギターを弾いているようには見せられません。
が、…何とかそれっぽく見えるかな??
足だけでなくアウトフィットも残ったままで買ったのに、中々キャラ名を突き止められませんでしたが、やっとArt-Titude 3rd EditionのLexaだと判明。元は蝶柄のタンクトップとレギンスを着て(うげ~)、蝶柄のタトゥー・シールが沢山付属して販売されていました。お友達キャラの違いは肌色、瞳の色、髪の色だけで、リカちゃんやジェニー達と違い、顔の形成型やアイプリのデザイン自体はほぼ全て一緒な上、様々な髪型のバリエーションがあり、一層キャラを判別し辛いのです。2014年発売で、つまりMoxieの最晩年の人形な訳です。
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