2025/06/18

ペチュニアのエナメル・ブローチ

 

フリマで今まで見た事のなかった、クラシカルな魅力が目を引く青い花のブローチを買いました。値段は3ポンドと言われましたが、2ポンドに値切ろうとし、中間の2.5ポンドで交渉成立しました。

花を象った銀色の台座がエナメルで彩色され、鮮やかで艶やかな青の花色が印象的で、その上には更に白で模様が描き込まれています。花の青は剥げ気味ですが、模様の一部に見え余り気になりません。

裏面に刻印があり、「EXQUISITE」と言う「誕生花ブローチ」のシリーズと同じイギリスのブランド製です。誕生花ブローチとほぼ同仕様ですが、これはそのシリーズではありません。

葉や萼の一部、花を束ねるリボンには極小のマーカサイトが嵌め込まれています。

この青い花は最初はリンドウかと思いましたが、検索してみると同じ物がペチュニアと表示されていました。ペチュニアはイギリスの夏の公共の花壇を彩るのには欠かせない、言わば代表的なbedding plantで、特に夏のハンギング・バスケットで大活躍します。にも拘わらず、正直地味で目立たない存在と言うか、この花がお気に入りだと言う人や、文芸の題材になるのは聞いた事がありません。なので、ペチュニアがモチーフのブローチは、返って珍しく貴重なんじゃないかと思いました。

 

 

 

 

 

 


2025/06/17

秩父の旅 レトロ食堂パリーで昼食

 一昨年の姉との秩父日帰り旅行で、11時頃西武秩父駅に到着し、まずは昼食を取る事にしました。

一番目当ては、実は街の中心とは反対側の名物豚の味噌漬け焼き丼の店でした。ところが、平日の正午前だと言うのに既に長蛇の列で、一時間待ちは必須と聞きます。日帰り旅行で、一時間も待つのだけに無駄にするのはキツイと、さっさと諦め、街の中心部に在る次のお目当てを目指す事にしました。

その第二希望が、この「パリー食堂」です。丁度一週間位前に、TVの旅特集(「王様のブランチ」だったかなー?)でも紹介されているのを見ました。

創業百年以上で、地元民に愛され当時の味を守り続けているとか。

看板建築好きの私にとっては、文化庁の登録有形文化財に指定されている建物自体も堪りません。

 店内も、まるで計算されたかのように隅々までレトロ。

 しかしTVはちゃんと液晶なので、狙ってなくて自然にこのままなのは確かです。

 私が子供の頃に地元に何軒か存在した食堂も、正にこんな風だったと思い出しました。

このおじいちゃん店主が、お料理を作って下さいます。このイラスト、そっくりで上手~。お孫さん達?らしき若いスタッフも、テキパキと働いています。

私達姉妹は、二人ともTVでも紹介されていた看板メニューのオムライスを注文しました。

塩梅、油気、オムレツの厚さや食感、全体的なバランスに無駄がまるでなく、完璧さに正直驚きました。とろとろ卵にドミグラスソースのオムライスとかも好きですが、奇をてらった所は全くないこんなシンプルで素朴なオムライスが、これ程洗練された味わいになるとは。

盛沢山のカラフルなフルーツに、また心が躍ります。食べ易くはありませんが、食物繊維がたっぷり摂れるので、これは栄養バランス的にも有難い。

食後は、こう言うお店には似合い過ぎるであろうクリームソーダを注文しました。…が、実は私、炭酸飲料が苦手で、クリームソーダって今まで注文した事がなかったのです。しかし今改めて写真を眺めると、やはり凄く映えるので、旅の良い思い出になりました。赤いシロップ漬けのチェリーが、また絵になります。

結局一軒目を早々に諦めて、このパリー食堂にして本当に良かった! まるで秩父の旅の魅力が凝縮されたような、是非また訪れたいお店です。




2025/06/16

ラビューで秩父の旅

一昨年(2023年)の一時帰国時、五月に福島県の実家から姉の家に戻りしばらくすると、姉が一日有休を取るので、何処か一緒に日帰りで旅行に出ようと提案して来ました。日帰りなので、割とすぐに行ける移動時間の余り掛からない場所で、尚且つ観光的に充実している場所に越した事はありません。そこで、何度かキャンプや登山等で訪れた事はあったけれど、街自体は未だ歩いた事のなかった秩父地方の中心都市・秩父市を目指す事にしました。

秩父市へは、姉の家の最寄の西武新宿線田無駅から所沢へ行き、其処から西武池袋線の全席指定の特急列車に乗り替えて行くのが便利です。 

特急だからと言って、人気が高く話題の「ラビュー」号だとは限らないのですが、我々が予約した便は幸運にもラビューでした。

窓が非常に大きく取られ、座席はゆったり快適で観光気分が盛り上がります。車内のテーマ・カラーは、少し辛子掛かった渋めの黄色でお洒落。

しかし並んだ黄色い座席を見ると、絶対にミニオンズを思い出します。

特急ならあっと言う間かと思いきや、やはり秩父はかなり遠く、結構時間が掛かると感じました。飯能を過ぎた辺りから、列車は概ね民家が点在する狭い山間部を通りますが、多くの民家の裏山に世帯の専属の墓地が在る事に、墓地好きとしては興味を持ちました。現在日本の法律では、自宅敷地内に墓地を持つ、すなわち遺骨を埋葬する事は禁じられていますが(墓標だけなら良いらしい)、こう言った先祖代々の専属墓地は黙認されているそうです。

秩父市に近付くに連れ、とても目を引く山が見えて来ました。後で知った事には、秩父のシンボル武甲山だそうです。しかしシンボルなのに採掘で削り捲られ、返ってまるで天空城塞のような異様な姿になっています。

ようやく、西武秩父駅に到着。ふんばって写真を撮る姉の姿に、流石に私の姉だ…と思いました。自分も良くこんな格好で写真を撮るので、P太に笑われます。

そう言う訳で、これからしばし私達姉妹の初夏の秩父の旅行記が続きます。