アゾンインターナショナルの秋葉原店が入っているビル「ラジオ会館」には、「Dolly Teria -ドーリーテリア」と言う中古のファッション・ドールやアウトフィット類を買取・販売しているお店が在ります。撮影禁止なのでブログで紹介した事はありませんが、ドール好きとして秋葉原のアゾンへ行ったらここに寄らない手はありません。
アウトフィットには市販品もありますが、手作りの中古を多く扱っています。中には、私でも知っているような有名な作家さん物も見掛けます。22㎝用が一番多く、多分主にブライス用に作られたのだと思います。このパレットFちゃんが着用しているリネンのドレスは、其処で昨年の帰国時に買った物です。
渋い天然素材を中心に少ない色味で纏めてあるのにも関わらず、アンティーク・レースがふんだんに縫い付けられ、十分華やかで充実したデザインだと思い気に入りました。自分では到底作れそうもない丁寧な造りで、また新たに材料を揃えて自分で作るよりは、確実に安い価格だったので購入しました。
身頃は、ハイウェスト気味に作られています。これも元々はブライス用に作られたのだと思いますが、リカちゃんボディにはアームホールが心持ち小さ過ぎるようで、身頃がギリギリのきつさになっています。その為、スカートのレース飾りを中心に持って来るのが中々大変で、いつの間にか横にズレてしまいます。リカちゃんとブライスはほぼ同じボディサイズですが、胸の位置などが多少異なるようです。
ドロワーズが付属していて、スカートの下に履かせるとふんわりボリュームを出すのに一役買っています。ドロワーズの裾がスカートから少しだけ見えるようデザインされているのに、生憎私の写真では見えないのが残念。
以前ヲタクの友達から、推しが変わった為に不要になった大量の同人誌を処分したいけど、もしフリマ・サイト等で売ったりしたもんなら、買占めて転売したとファンから勝手に疑われ叩かれるから出来ないと聞いた事があります。もしかしたら作家物のドール服も、そう言う理由でこう言う店に引き取って貰う人が多いのかも。
何にせよ、ネット販売には面倒臭い客が出没するし、想像だにしないトラブルが発生したりするので、利益は減っても直接に売買はせず、こう言う店を通した方が精神的には楽なはずです。
買う側も、実物を見て選べるメリットはあります。
撮影に使った花は、うちの庭のバラの中で一番乗りで咲き始めたモッコウバラです。
棘が全くない為に扱い易く、強靭で病害虫にも強くて育て易く、また中国原産だから日本の気候に最も適したバラと言われていますが、ここイギリスでは南東部でさえ耐寒性がギリギリです。
にも関わらず、我が家の庭ではぐんぐん元気に育って巨大な蔓になっています。
学名(種小名)はRosa banksiaeで、英語ではLady Banks' rose, またはBanks' roseと呼ばれています。このバンクス夫人とは、18~19世紀のイギリスの自然学者ジョセフ・バンクス卿の奥さんの事だそうです。
実はモッコウバラには、黄花(クリーム色)と白花×一重と八重の合計4種類ありますが、一般的に出回っていて見掛けるのは、日本でも英国でも八重の黄花ばかりのようです。
木香薔薇の漢字に反し、黄花八重には芳香が全くありません。一重には香りがあるそうですが、未だ実物を見た事がありません。
また、花付きは抜群に良い一方で、一季咲き、つまり年に一度しか開花しないのが残念です。
実はこのモッコウバラがちゃんと満開になるのを見るのは、私にとっては初めてです。植えて最初の一、二年で蕾は一応付きましたが、遅霜にやられてほとんど開花しませんでした。その後二年続けて早春から初夏に掛けて一時帰国していた為、開花時を見る機会を失っていました。
そして今更気付いたけど、このバラって正に1/6ドールにぴったりのサイズ。ドール用の小道具として適した生花は幾つかあれど、大抵は小さいが為に水分保有分も少ないようで、撮影中に萎れて来たりします。しかしモッコウバラは、比較的持ちが良いのも気に入りました。
普段はしない平置き撮りにも、今回は挑戦してみました。
が、…やはり、すぐに興味津々でやって来る猛獣に襲われました。
庭に植えている(と言うか勝手に生えて来る)花弁が小さくドール撮影に役立つヴィオラやマトリカリア、勿忘草同様に、このモッコウバラも毎年ドールに活用しようと思います。
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