「 早起き鳥」システムで早めに出掛けたフリマでは、リペイントの生け贄に良さそうな中古人形を何体か手に入れる事が出来ました。その中の一つが、この身長15cm程度の小さなファッション・ドールです。ボディの造形は割と良く、巨頭気味でもボディとのバランスも悪くなく、全体的に古玩具としては状態は良く、瞳部分は型押しがなく平ら、口が小さ目で閉じている点が、自分のリぺイントの材料としては気に入りました。
買った時点では、こんな格好をさせられていました。ボトムのレギンスはデフォルトかも知れませんが、トップはバービーの、しかもショートパンツを無理矢理着せられている有様(斬新なファッションだ)。ボディ・サイズは復刻版リカちゃんよりも顕著に小さく、1/12サイズのピコニーモに近いかも知れません。少なくとも、1/6サイズではありません。可動域は極めて原始的で、首も傾かず、肘膝も曲がらなければ、手足の付け根も前後に回るのみで左右には開きません。特別なギミックは、背中に開いた切れ込みだけ。
この顔型に、縦長の瞳を組み合わせたのが私には理解出来ません( 後に横長瞳に変更されたようだ)。瞳の星としてハート形を入れるのが、ここ数年の欧米のファッション・ドールのトレンドのようです。
この人形の背中の切れ込みを見付けた時には、最初は勝手に羽根を取り付けたり出来る妖精人形とかだったのかと思いました(…背中の穴よりぱんつの型押しのブツブツが異様w)。しかしボディに刻印されていた「©Sunrise, Layup サンライズ・レイアップ」と言う名前を調べて見ると、バンダイ社製でイギリスでも人気のあった「Harumika ハルミカ・コーデチュール」と言う玩具の、人形版のようです。ドールの名前は、「Locksies ロックシーズ」と言い、その中でもこれはMikkiと言うキャラクターだそうです。
ハルミカはほぼ1/6サイズの、現代のバービー人形のボディに近いミニチュア・トルソーで、背面に同様の切り込みがあり、布を巻き付け布端を専用のヘラで背中の切り込みに押し込むだけで、服(主にチューブトップの)を着付けたように見える、ファッション・デザイナー気分が味わえる玩具でした。
今初めて日本のハルミカの商品画像を見たら、サンプルの服がイギリスのよりも遥かにお洒落でリアリティがあり驚きました。それに対し、この自分のサンプルは我ながらダサダサじゃのう(笑)。
しかしこの人形のボディ・サイズ自体は、ハルミカのトルソーよりも遥かに小さ目です。
リペイントして、こうなりました。元の顔より、瞳が小さくなって離れています。一応儚げなイメージを目指しましたが、儚げと言うよりは貧相になったような。この二つは、似ているようで全然違います。
元々瞳はケバ目の割に辛気臭い顔はしていたので、口角を上げたりして足掻いてみたりはしました。
アウトフィットとしては、ピンクの髪が映えるよう、水色×水玉のドレスとボンネットを拵えました。
蛍光ピンクのメッシュの入った髪だけは、最初から中々可愛いと思っていました。この髪は整えると、ワンレンではなく前方の髪のみ少し短くなっている(前髪って程短くはないが)のが分かりました。
しかし、デフォルトの髪型がどう言う仕様だったのかは突き止められず、取り敢えずオールバックよりはマシなので、斜め分けサイド一つ結びにしています。
この人形に合うサイズの靴を他に全く持っていなくて、リカちゃんの妹人形ミキちゃんの靴を間に合わせで強引に履かせています。本当は爪先立ちのヒール足だし、もっと幅が狭いし、形は全く合っていません。本当にミキマキの靴だけが、入って抜け落ちなかったと言うだけ(笑)。たまたま色はドレスと同じ水色だったのが、せめてもです。
ところでサンライズ・レイアップと検索すると、一緒にガンダムの画像も出て来るんですが、実際ガンダムの制作会社サンライズでは、玩具とのタイアップで、以前ファッション・スクールを舞台にした「ハルミカ」と言うアニメを制作放送していたそうです。現在サンライズはバンダイ・ナムコの傘下なので、それも道理です。
…そうか~、バンダイ製だから元の造形はそう悪くないのかもとも勝手に納得しましたが、同時にバンダイなら何故リンキーココみたいな可愛い人形をこっちで売らないんじゃいとも思いました。…それ程ああ言う素直な可愛さは、イギリスの子供には受けが悪いのですね(涙)。