2024/10/28

七月のアーディングリーのアンティーク・フェア 2

 

今年七月に訪れたArdingly アーディングリーのアンティーク・フェアの、レポの続きです。

この日は、BBCの古物番組「Bargain Hunt」の撮影が行われていたのを久々に見ました。コロナ感染の激しかった時期は、当然ロケを控えていたと思いますが、と言うか、実はこの番組自体を長らく見ていません。

半屋内会場では、ビンテージ・ドレスの充実したストールが。

最早自分で買う&着る事はなくとも、ドールの服作りのインスピレーションにはなります。

中央のクロッシュ帽に着いたフェルト製のコサージュが、自分でも作れそうで撮影。

どちらも、胸当てのないサロン・タイプのビンテージ・エプロンです。

中央右の、透明ガラスに金彩のキモ怖いフュギュリンが気になります。左奥にも、同仕様のが在り。初めて見ましたが、元は何かの容器だったのでしょうか。

これは何かと言いますと、スポンジ・ボブの死体、つまり天然の海綿だそうです。…いや、スポンジ・ボブって、絶対天然素材には見えませんよね!

凄く華やかな朱色地の綿入り着物は、日本の婚礼衣装のように思われます。

ニードルポイントの壁掛けなのですが、一目見てモチーフはドロンジョ様だと思いました。

中々好みのビンテージ布が集まっていましたが、こう言う場所で買うのが一番高く付きます。

普段車に興味はなくとも、古い車の玩具は結構好き。

こう言うのが素敵に見えるのは最初の12カ月のみで、すぐに缶がボロくみすぼらしくなって行くのは実証済み

何故この然程古くもない料理本の写真を撮ったかと言うと、現在のジェイミー・オリバーとはまるで別人のようだと改めて衝撃を受けたから。…全く余計なお世話ですね(笑)。

どんどん出店数はショボくなって行くものの、前回よりは私もP太もまあまあの収穫に恵まれたアンティーク・フェアです。やはり古物との出会いって予測出来ないし、だからこそ面白いと実感します。

 

 

 


2024/10/27

七月のアーディングリーのアンティーク・フェア 1

 

約三ヵ月間の今年の一時帰国を終え、六月にイギリスに戻って来てまずやりたかった事は、姉への誕生日プレゼントを集めたかった事もあり、アンティーク・モールやフェアへ古物を買いに行く事でした。と言うより、イギリスで買い物の楽しみと言うと、本当にこれ位しかないのです。でも六月開催のArdingly アーディングリーのアンティーク・フェアは既に終わっていたので、七月のを待って行く事にしました。このフェアは真冬を除く2カ月毎の火・水曜日の二日間行れますが、六月と七月は例外的に二カ月続けて開催されます。

七月と言えばイギリスでは真夏で、最もお出掛けに適した季節(八月は既に結構涼しく天気の悪い日が多くなる)で、アンティーク・フェアも本来最盛期のはずなんですが…、前回の三月にも増して出店数は寂しくなっていました。

P太は「二カ月連続だから、きっと七月は参加しない店が多いんだよ」と呑気な事を言っていましたが、いやいや、今まで夏のフェアで、例えコロナ渦真っ只中であろうと悪天候であろうと、これ程出店数がショボかった事はない…。ズバリ、経済の悪さのせいに決まっています。

そりゃそうですよね。食品や光熱費の高騰が殺人的に厳しくて、この冬も餓死者&凍死者が続出すると思わている中、アンティークやビンテージなんて嗜好品は真っ先に切り捨てられるアイテムですよ。ただし客足は減っているように見えないのが意外ですが、出店料が高過ぎるとボヤく売り手の話は本当に良く耳にします。

ビンテージ・ジュエリーの品数が、毎回このフェア中でピカ一のこのストールは健在。


イギリスでは余り見掛けた事のない食品用のフォイル製のトレイに、ジュエリーを色合いや素材、テイスト別に分け集め並べています。商品は細かいものの、店仕舞いする際は、トレイを重ねるだけの割と手軽なシステムなのが賢いと思います。

好物のルーサイトのインタリオも、この通り揃っています。右奥はジュエリーではなく置物で、今までも何度か同じ物を見掛けました。

イタリアのマイクロ・モザイクも、集まっているのを見ると、やはり一層魅力的。

左下の青系ラインストーンのはクリップ式のイヤリングで、片方でもブローチ程の大きさです。実際に着けると、耳たぶが伸びそうな程の重量感です。

トンボのモチーフのジュエリーは、好きな姉の為に見掛ける度にチェックしますが、本物のアンティークorビンテージには滅多に出会えません。

このストールは、味のあるビンテージ・ドールも多く扱っています。

右下は、一般的に「Austrian whistling doll」と呼ばれる「BAITZ」の民族衣装人形。顔は型押しフェルト製で、口笛を吹いているかのような尖らせた口の形が特徴的です。

別なストールでは、珍しく好みのフラワーパワー柄のアイテムが集められていました。スウィンギン時代のレトロ物って、専門店でもない限り、本場ながらイギリスでも意外と見掛けません。 …この回のアンティーク・フェアのレポートは、「2」に続きます。

 

 

 


2024/10/25

チェッカー魔女

 

黒ドレス、ゴス服、魔女服等のハロウィーンの定番ドール服は、後から姉に送るとドル活の撮影に役立つので、予め出来るだけモモコのサイズで作りたいと思っています。しかし姉に送る前に自分用に撮影するのには、生憎それらの似合うタイプのモデルが、うちでは根本的に不足しています。この黒と市松模様のワンピースも、先ず作ってはみたものの、どのモモコに着せて撮影しようかしばらく考えていました。

が、私の持っているモモコの中でも特に幼くてスウィートな雰囲気の「アリスのさがしもの」モモコが、意外にも着こなしてくれました。

全くゴスではなく、魔女服でもなく魔法少女になっちゃいましたけどね…。そこで、ミニ魔女帽と夢可愛いワンド(魔法の杖)も制作して加えました。

こう言う時の為に、予め日本のフリマでミニチュアのワンド(多分食玩)10円で買っていたのですが、モモコ・ドールは概ね関節が緩く、特にこのモモコは右肘と手首の関節が緩過ぎる為、金属&ガラス玉製のワンズは重過ぎて、持つ事も抱える事も出来ませんでした。

仕方なく、竹ひご(焼き鳥用の串)とアクリル・ビーズで急遽ワンドを手作りする事に。これとて、少しでも装飾を増やすと重過ぎになってしまうので、出来るだけ軽量にそれらしく表現するのには工夫せねばなりませんでした。

こう言う材料も、今の日本なら百均屋で色々賄う事が出来ると思いますが、イギリスでは例え高く付いたとしても入手する事すら出来ず(基本的に商売死んどる)、手持ちのガラクタを色々漁って組み合わせ誤魔化しました。

単なる黒いドレスでも、フード付きケープを合わせると、たちまち魔女(または魔女っ娘)っぽさが増すと思います。

このフードは実際にモモコでも被れますが、ロングヘアを纏めてバランス良く被せるのは結構面倒なので、単なる飾りと言う事に。ケープの裏地も、市松模様になっています。

市松模様と言うのも、何だかミステリアスで魔女っぽい柄だと思います。日本の伝統柄でもあり、またチェスを連想させるからかイギリスっぽくもあります(イギリスのケーサツっぽいとも言える)。どんな色でもデザインでも、この柄と組み合わせるとピリッと締まって見え、独特な雰囲気が加わると感じます。

五枚接ぎのベアトップの身頃は、正直言って失敗。胸部分がぶかぶかでストラップがないと着用不可能だし、ストラップで強制的に押さえると変な皺が寄っちゃいました。ベアトップは、やはりボディラインにしっかりフィットさせるのが鉄則だと思います(事故も怖いし)。

一度上手く行かなかった型紙は、普通とっとと捨てるか、すぐに修正してから保管しておくのですが、これは失敗したまま仕舞っていたか、もしかしたら未使用のまま保管していたのかも知れません(勿論その後捨てました)

今回背景に使用した布は、今年フリマで買ったビンテージのカーテンです。このストールでは、他にも魅力的なビンテージ・カーテンを幾つか販売しており、全て一枚1ポンドで全て欲しくなりましたが、当然厚手で相当嵩張り重さもパネエ為、一番気に入ったこの一枚のみで断念。

特に魔女っぽくもハロウィーンらしくもない色柄ですが、クラシカルな魅力は十分な、思った以上に素敵なビンテージ布で、正直自分のドール服より背景布の方が映える~と感心してます(笑)。

ドール服のアイディアを考える時、「このドールにはこんな服装をさせてみたい」と最初からモデルを特定してデザインする事もありますし、そう狙ってはいても実際にはそのドールに似合わないミスも良くあります。また、自分の持っていない種類の姉のモモコ用にアウトフィットを作る事もあり、モデルを想定していないのに兎に角こんな服だけを作りたいと制作を進め、後から誰に着用させて撮影するかを決めるのに散々迷う事もあります。

どちらにせよ、不器用で下手クソが作った思い通りに行かなかった拙いドール服でも、出来るだけ似合うモデル・ドールに着せたい、お人形も出来るだけ可愛く見せたい気持ちは、ドール好きとして変わりありません。