2023/09/24

青いマーブル状ガラスのブローチ

イギリスでは毎年8月の末に、一年で最後のBank holiday Monday=公休月曜日があり、つまり連休になります。毎週日曜日に行くフリーマーケットも、今年はその連休に二日連続で開催される事になり、お天気も良さそうなので、我々夫婦は二日とも行く事にしました。未だ夏休み中で観光地は皆混んでいるし、丁度ガソリン代も値上がって何処にも出掛ける気にはならず、連チャンでフリマが十分な娯楽だと思いました。

その連休初日のフリマでは、久々にビンテージ・ジュエリーを手に入れました。青いガラス製のカボションに、マーブル状の筋が入ったブローチです。今までも何度かこう言ったマーブル模様のガラス製カボションのブローチを見掛け、姉用に買った事もありますが、それらは縞瑪瑙を模しているか茶系が多かったので、今回の青系カボションは新鮮に見えました。

尚且つオープンバックなので透明感が増し、海を思わせるミステリアスな深い青が殊更魅力的に見えます。

カボションを取り囲む台座の枠のデザインも、中々凝っています。

裏面から見ると、こんな風になっています。194060年代にこう言ったマーブル模様のガラス製カボションのブローチが出回ったようで、そう言われば、形的には60年代に流行した宇宙的なデザインに影響されているのかも知れません。

久々に夏らしい気温になり出店数もほぼ満員で、私達夫婦も揃って収穫に恵まれました。ところが、終日快晴と予報されていたのにも関わらず、フリマを回り始めて二時間近く経った所で本格的に雨が降り出しました。我々は既に丁度引き上げる所でしたが、買い手だけでなく売り手も一斉に店仕舞いして去り始めました。お陰で、一つしかない車の出口は大渋滞。20分過ぎても、一向に進まない状態です。このフリマでは、出口が渋滞になるのは初めての体験でした。




2023/09/22

ロング・ポニーテールのリカちゃんをカスタム

 姪から譲り受けた中古リカちゃん達の内、髪のダメージのある人形は、ぬるま湯+柔軟剤に浸して髪を根気良く梳いて整えました。そうするとある程度お人形の髪が直ると聞いたからですが、ボサボサ(髪型の乱れ)は大体直せても、チリチリ(髪質自体の劣化や切れ毛)はやはり駄目でした。

確かに髪型は大分整い、髪自体も柔らかく手触り良くは戻りました。が、洗って梳いている最中に、根元から無理に引っ張った訳でもなく、毛先から静かに梳いたのに関わらず、髪がごそ~と大量に抜けました! お人形の髪を洗って整えるのは、本当に相当汚れて乱れていた時の超最終的な手段だと思います💦 

そして洗って整えている内に、この元ロング・ポニーテールのリカちゃんの植毛が、驚愕の酷さだと言う事にも気付きました。元から余りにも植毛が疎らで、つまり後頭部にデッカイ禿げが見え、更に洗髪で髪が抜け落ちた為、まるで昔のシンディ人形のような悲惨な状態です。このリカちゃんは中国製の廉価品な訳ですが、他の中国製リカちゃんと比べても植毛が殊更酷く、本当にタカラトミーの製品か?と疑う程です。

地肌の目立たない明るい髪色なのが、せめてもです。元々切れ毛でチリチリで長過ぎる毛先はカットするしかないと思っていましたが、疎らな植毛を少しでも誤魔化す為にも、ここはいっちょお湯パーマでくるくるヘアしかない!と決心しました。

カーラーで巻きましたが、思ったよりはくるくるふわふわにはならず、三つ編みパーマと変わらない程度のゆるウェーブヘアになりました。

その後アフロ並みに縮れて絡まった毛先は切り落とし、未だアホ毛はいっぱい飛んでいますが、チリチリは前よりは目立たなくなったのではと思います。

こう言う髪型になってみると、似合う服装の筆頭は、やっぱアンティーク・ドールの衣装みたいなヴィクトリア調っしょ、と真っ先に思い拵えてみました。

似合いそうな服装がすぐに思い浮かべられる、更にそれが自分の好みに合っているスタイルだと言うのは、着せ替え人形として重要な事です。

ドレスの素材は綿ですが、光沢のある生地なので、それなりに古風で上流階級っぽく見えます。 

撮影していて、ルノワールの有名な「イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢の肖像」を少し思い出しました。

思えば我が家に居るリカちゃんの中で、これ程クラシックな衣装を着こなせる人形って、意外と少ないと思います(キャッスル製の縦ロール・リカちゃん)

ボンネットに使ったバラの造花は、元々はケミカルな鮮やかな水色だったのに、経年で酷く色褪せた具合が、返って丁度良く馴染みました。

向かって右側の姫髪だけチリチリなのが、どうにももどかしいと思います。しかし姫髪は残したいので、これを切り落として取り去る訳には行きません。

肝心の後頭部の禿げは改善されたのかと言えば、根元までカール出来なかった為、正直そのまんまです! 

でもまあ、子供が遊ぶのではない限り、背面は写真でそう見せる物ではありませんし、帽子等を被せれば何とか我慢出来るかと()


元々超ロングだった髪は、更に腰位まではカットしようかと考えています。毛先に行く程傷んでいますし、やはりこの長さではモデルとして使い辛いからです。




2023/09/21

二月のブラックリーのアンティーク・モール 2

今年二月の一時帰国直前に、夫婦でバレンタイン・デートとしてノーサンプトンシャーとバッキンガムシャー方面へ出掛けました。まずは、地域最大規模のBrackley ブラックリーのアンティーク・モールを訪れています。

このモールでは、ビンテージ玩具も割と多く見掛け、専門のストールも在ります。

そう言う店では一番高く売られているはずなので、まず買う事はないんですけど、たまに服や靴等の小物を安く手に入れられる事はあります。

キャビネットの最奥には、Betsy Clarkのドール用の鏡台の箱が。

毛糸が髪に使用されている、いかにも70年代らしいビンテージ・ドール2体。箱入りでも、やはりこんな風にボディに染みが付いて傷んじゃうんだな。メーカーは、ビンテージ・シンディと同じPedigree社

その名も「Groovy Girls」と言う人形のアウトフィットは、なるほど70‘sっぽいデザインですが、商品自体は実はそう古くはないようです。

味わいだけは十分ある、手作りらしい古い縫いぐるみ達。

ガラス製のボーブルは、そんなに古くなくとも今はこの値段の高さ。安い内に沢山買っておいて良かった~と、つくづく思います(流石にもう買う事はないかと)

カフェの上の地下中一階の売り場は、今はほぼ家具だけになっていました。

商品はどーって事ないけど、壁紙(だけ)がやたら目を引くストール。

結構惹かれた、動物園柄のビンテージ布。

ポーランドの木製人形の看護師さんバージョンは、初めて見ました。

このモールでは、アンティークやビンテージではない現行品を中心に扱うストールも結構多いのですが、一般の商店よりもセンスの良い物が多く売られていて、日本用の土産物を探すのには返って役に立つ程です。
 

出入口近くのレジ前には、ガラスのキャビネットがずらりと並び、割と高級なアンティーク&ビンテージ・ジュエリーを見る事が出来ます。エドワーディアン以前(1910)のジュエリーは、値段がグンと高くなります。この時代までは、ジュエリーは未だ一般市民の装飾品ではなく裕福層の富の象徴で、工業製品ではなく職人に寄って作られた凝った意匠の、貴金属や宝石を用いたファイン・ジュエリーも多く、更に今も良い状態で残っている物となると一層貴重だからと思われます。レジに近いので、頼んで開けて貰うのは少し気が楽です。


大好きなルーサイトのインタリオ・ブローチで、レースのような装飾の枠がちょっと変わっていて素敵ですが、20ポンドとこの手にしては高値でした。

レジ脇に貼ってあった写真…、これは何かと言いますと、万引き犯を晒し物にして情報を呼び掛けているんであります! 何処のアンティーク・モールもCCTVカメラを沢山設置しているのにも関わらず、結構多いんだな…。当然顔や姿は大バレで、中にはカップルの万引き犯も居ます。

私もP太もここで収穫があり、今回もお買い物を楽しめました。何より、このコロナ渦を乗り越えて、お気に入りのお店が変わらずに元気なままなのは嬉しい事です。

 

 

 


2023/09/20

二月のブラックリーのアンティーク・モール 1

今年二月に単独で一時帰国する本当の直前(2,3日前)、荷造りも一通り落ち着いた為、夫婦でバレンタイン・デートとして日帰りで出掛けました。目的地は、今迄も何度か訪れている、ノーサンプトンシャー南西端Brackly ブラックリーに在る地域最大のアンティーク・モール。その後バッキンガムシャーの風光明媚な丘の上の風車を眺め、最後に雰囲気の良い古風な村に移動してお気に入りのパブで夕食を取る計画です。バレンタイン当日の夕食は、事前に予約しないと飲食店で席を取れない為、あえて当日は避けたと記憶しています。

ブラックリーに在るアンティーク・モールはここだけですが、売り場はスーパーマーケットの地下部分全てを占める程巨大で、年に一度位は遠出でも訪れる価値が十分あります。

通路は広目に取られ、売り場面積の割にはストールの数は多くないかも知れません。しかし各ストールは、商品ぎっしりで充実しています。

このモールの看板的…と言うか最早博物館クラスの、軍物専門のストールも健在。

昔の店舗を再現したような、正に博物館のこちらのストールも健在。

このモールを訪れるのは、2年ぶり位でした。コロナ渦に寄る幾度かの都市閉鎖&現在の不景気で、アンティーク商は何処も苦境だと思いますが、ここは変わらずに活気があり安堵しました。

あらゆるアイテムを、何が何でも照明器具に改造しちゃった商品を売るストール。面白いけど買う人は居るの?と思うかも知れませんが、アンティーク・モールには風変りな物を求めに来る客が多いので、案外売れるのかも。

一方、こちらは全てがチャリティショップ並みの価格のストール。ここで買いたい物が見付かればラッキーなんですが、生憎未だ出会った事はありません。

其処で売られていた中央のポットは、ミッド・センチュリーらしいフォルムとパターンが中々素敵。値段も3.5ポンドと手頃ですが、こんな使わないデカい食器は要らんしなあ。

対面の商品が写り込んで見えにくいと思いますが、鏡の下部に手描きでクリノリンの女性&花壇が味わい深く装飾されています。

ここは、本物のビンテージだけではないけれど、1950年代風の割と素敵なデザインのドレスが集まったストール。多分売り主の好みの着用済みの服を売っているようで、サイズが全て同じで私にはデカい。

今は稀になって来ているのに違いない、赤ん坊の洗礼服。大抵美しいレース等の装飾が凝っている為、こう言うアイテムの傷んでいる物を安く手に入れて、部分的にドール服に使用する人もいます。

ここへ来た私の目的は、やはり帰国用の姉や友人向けのお土産を買う事。このキャビネットには、好みのアール・デコ時代のフィリグリーのブローチが、結構集まっていました。


Carlton Ware カールトン・ウェアの陶製貯金箱には可愛いデザインが多く、人気のコレクタブルズなので割と高値で取り引きされています。


50年代のキッチュで好みのアクセサリーが沢山集まったストール。値段は高目ですが、徐々に減って商品が入れ替わっている所を見ると、それなりに売れてはいるようです。ーーー以下続く。