昨年の夏に夫婦で訪れたNT(ナショナルトラスト)管理の元貴族の豪華邸宅Cliveden クリーヴデンの、いよいよ最後の記事です。ここを去る前に、駐車場近くのウォーター・ガーデン、すなわち池や噴水、滝や小川等の水景物を中心とした庭園を見る事にしました。
実はこの庭園は、20年近く前に訪れた時も見学しました。しかし未だ肌寒い季節だったせいか、素敵だったと言う印象は残っていません。ただ中国式の東屋のみが、やたらギラ付いて正直浮いて見えたと記憶に残っています。
でも、その時は未だ寒い季節だったとは言え、真冬ではなく三月の末~四月初旬にはなっていたはずだから、今思い返すと何故庭がそんなに寂しい状態だったのかは不思議です。当時は今より確実に春の訪れが遅かった記憶があるものの(温暖化刻々…)、春の球根草位は植えられて咲いていても可笑しくないはずでした。
しかし、兎に角今回は夏なので、池泉庭園は魅力的に見えるのに違いないと少し期待していました。しかも汗ばむ暑い日だから、水場は心地良いのに違いありません。
…ところが、何だこのゴム・シートが池からはみ出したプール状態は。
何せ120年は経っている庭園なので、老朽化で池の底が水漏れを起こした為に修理中との事です。
更にあちこちがロープで囲われて立ち入り禁止になっており、ここのシンボル的な中国式東屋の立つ中島にも改装中で近付けない状態です。
水辺で湿度が一層高いせいか、全体がかなり霞んで見えるのも残念です。
そんな改装中なせいだからなのか、植物も特に珍しいとか美しく工夫されて配置されいる訳ではなく、また東洋風庭園でもありませんでした。
ただし、このクレープ紙のような外見のカルフォルニア・ツリー・ポピー(学名:Romneya coulteri)だけは、面白い花で私とP太の興味を引きました。
その蕾(左)と花びらが散った蕊だけの状態(中央)。同じ花なのに、全く違って見えます。
禍々しい程の、やたら赤い幹の木もあります。
このトンネル状のバラは、芳香が特に強い品種で、驚く程の香りを辺り一面に漂わせていました。
池泉庭園の隣に在る、生垣を利用した迷路の入り口です。この中からぱんつを引き裂くような子供達の凄まじい金切り声が響いていたので、我々は入ってはいません。
随分歩き回ったので、最後に駐車場脇のピクニック・テーブルで、持って来たお菓子とお茶で休憩しました。日本でお友達のキムキムちゃんから貰ったクッキーで、見た目も可愛ければ味も美味しい~✨ カフェであの不味いケーキを食べた後では、益々心が洗われる美味しさです。
しかし、このピクニック・エリアに掲げられた注意書きに寄ると、野生のトンビが食べ物を狙うから気を付けろとの事。日本では、トンビは油揚げを盗むが…。
20年近く昔に一度訪れて面白くなった思い出のあるクリーヴデンの、今回はリベンジ訪問でしたが、宿根草花壇、バラ園、そしてテームズ河畔の散歩は十分魅力的だと分かりました。川沿いと森の中を散歩するだけでも半日以上楽しめそうで、この為に再び訪れても良さそうです。しかし、ここの一番の売りであるはずの国内最大級の整形式庭園は、やはり私にはどーでも良く、兎角ケーキの不味さの思い出が強烈に残りました。
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