2025/09/07

モーヴァン丘陵地帯の旅 古い市場町レッドベリー 1

昨年の夏の夫婦のモーヴァン丘陵地帯の旅行では、周囲の見て周りたい場所のほぼ中心に位置するLedbury レッドベリーと言う古い町に二泊しました。予約していた郊外のホテルでチェックインを済ませ荷物を置いた後は、すぐに町へ出て夕食を取る事にしました。 

宿から500m程の場所にパブが在るのは、宿に到着する前に車で通過して確認していましたが、其処は素通りし、どうせなら明るい内に町の中心部を散策する事にしました。中心部へは、其処から広大な墓地沿いに歩き更に1㎞位あります。 

何せ、その日は残念な曇天だと思っていたのに、この町に到着した頃には快晴に変わり、絶好のお散歩&撮影日和になっていたのです。

レッドベリーの存在は、それまで一度も耳にした事がありませんでした。しかしネットで検索して、中世の木組みの家が多く残る非常に魅力的な町だと確信しました。

 期待した通り、古い重厚な建物が目白押しです。

更に、背後にはモーヴァン丘陵地帯の美しい風景。 

まるで絵本の世界のような、絵になる時計台もあり。この建物は、割と最近まで図書館だったそうです。

この石造りの重厚な建物は、かつてのalmshouse 救貧院の一部のようです。

木組みの家には大まかに二種類あり、チューダー時代に建てられた本物と、ヴィクトリア時代築のリバイバル流行です。例えば、以前訪れた事のある大聖堂都市チェスターは、後者が多いように思えました。

しかしここレッドベリーでは、前者の本物のチューダー時代の木組みの家がほとんどのようです。そう言う家は、木組みが半端なく歪んで不格好なので分かります。 

そして、そう言った古い家並みが保たれている町や村は、かつては羊毛産業等で栄えたものの、都会から遠く離れ立地が不便な為に、近代の開発からは乗り遅れた辺鄙な場所が多いと思います。

 

現在そう言う場所は、観光で再注目されています。ドイツのロマンティック街道も然り。レッドベリーの中心部にはホテルや飲食店が多く集まり、私が今まで知らなかっただけで、観光に人気の町なのが分かります。 

建物自体は何世紀も前に建てられたのに、一階はイギリス中で見掛ける普通のチェーン店になっているのが何だか可笑しい。右のBootsってドラッグストア、日本でも一瞬だけ展開していた事があるのを憶えている人居るかな?

この店には、P太と二人揃って笑いました。かつてイギリス中には「Woolworth」と言う良く知られたミニ・ホームセンターのようなチェーン店がありましたが、10年以上前に倒産して消えました。この店は、その店名だけでなく、ロゴのフォントや色までパクッているのです。でも本家自体が消えた今、この絶妙なセンスに気付く人も減って行く一方であろう

この町で恐らく一番目を引く、町のヘソに在るランドマーク的な存在なのが、この17世紀築の木組みのマーケット・ホール。

一階は柱だけのピロティ構造になっており、日が陰って暗くなると白い壁だけが目立ち、まるで宙に浮いているように見えます。 

この屋根付きの一階で、かつて市場が開かれていたようです。私が知る限り、こんな造りの古いマーケット・ホールやギルドホールが残っている市町村は、必ず街並み自体も魅力的です。

この時の二階では、ブラスバンドでジェームス・ボンド(007)のテーマ曲を爆音で演奏練習していたのが、強烈な思い出となって記憶に残っています。凄くイギリスらしいBGMと言えば、その通りです。




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