2025/08/01

トルソー柄の浴衣

この浴衣の生地は、フリマで買った中古布地詰め巨大バスケットの中に入っていた物です。長さ60㎝×全幅と、端切れと呼ぶには大き過ぎる程たっぷりあります。素材は綿100%で、厚さもドール服作りに適しています。 

しかし、柄が大き過ぎ柄の密度も均等ではないので、1/6ドール服には不向きだと一発で分かりました。柄が一定方向の割に長さは十分ない為、背景布としてさえ役に立ちそうもありません。

そもそも、布地の柄自体が大して可愛くないのです。日本ヴォーグ社の「リカちゃんおしゃれ着物」の本にもトルソー柄の着物が登場しますが、その生地とは似ても似つかぬ可愛くなさ&使い辛さ…。トルソーと言うモチーフ自体は布の柄として悪くないはずなのに、何故こうも可愛く表現出来ないのかと不思議に思ったら、案の定メーカーはデザインがいつもイマイチなMakower UKです。

トルソーに掛かっているのは、現代のイギリスでは典型的なフォーマル・ドレス。イギリス人女性は、本当にこんなドレスを結婚式の披露宴等で良く着るのですが、正直フォルムがこのように素敵に見える体型の女性はイギリスでは非常に稀で、露出は多いからセクシ~を遥かに通り越した豊満な肉感ばかりが返って強調され、いつも肉弾戦(悪態放題)にしか見えなかった苦く辛い思い出が、この柄の印象を悪くしている原因の一つかも。

トルソーの背景には、地紋としてダマスク柄が薄ピンクでプリントされています。百歩譲って、この布の色味だけはピンクと赤のグラデーションで可愛いと思いましたが、これも実際に仕立てて見ると、濃淡の配置のバランスが悪く、やはり使い辛いと思いました。 

ドール服にはデカ過ぎる柄の布地は、とりあえず和服に仕立てるしか思い付かず、夏だしカジュアルな浴衣を縫ってみる事にしました。言わば、洋服柄の和服。

しかし、やはり柄の何処を切り取っても中途半端で奇妙に見え、「和服に仕立てたら意外と見栄えが良かった」と言う奇跡は起こりませんでした。

どうせ純粋な和風には仕上がらないないだろうから、いっそ「外し」で遊んでみようと思ったものの、外し過ぎてまるで非日本人が作ったエセ和服にしか見えなくなっちゃって、結局後から作り直した箇所も。 

予めモデルは、今まで彼女向けのアウトフィットをちゃんと作って上げた事のない、「Sindy Play」の薄紫髪の褐色の肌のケーキ屋さんのシンディちゃんと決めていたので、自ら余計に難易度を上げてしまったのかも。

濃い目の地色の帯を持って来て、やーっと何とか浴衣らしく見えるようになりました。

ビンテージ・シンディ人形の造形を現代化した「Sindy Play」は、ボディ自体は可動式の割に、首は傾かないのが難点です。ビンテージ自体は、肘は曲がらずとも首は傾きました。おまけに、新しいシンディちゃん達は、元々顎が突き出ているのが凄く気になります。撮影する角度を、色々工夫したり誤魔化さなければなりません。

そして前回も思ったけど、光る淡い髪色と濃い肌色のバランスも、やはりコントラストが強過ぎて撮影泣かせでした。肉眼では、可愛く見えるんだけどナア。

以前他のドール用に作ったこの帯を合わせたら、胴の太さに対して長さがギリギリだった為、今回は体型補正は全くしていません。そのせいで裾が広がり気味で、余計エセっぽく見えるのかも知れません。 

また、momoko DOLL用の着物の型紙で作っているので、ボディの太いシンディには袷が不足気味です。 

足首の関節は曲がって緩めの為、根本的にヒールのほとんどない草履類には向かず、これまた履かせて立たせるのに苦戦しました。最初はサンダルをブルータック(練り消し)で留めて履かせていましたが、それでも余りに安定が悪いもんだから、後からウェッジソールのストラップ靴に変更。

この靴は、色違いで3つセットとかでアマゾンで良く売られている物。このシースルーのピンクだけは非現実的過ぎて、お人形でも使えそうにないと思っていましたが、夏の浴衣になら悪くないかもと思いました。 

プラ製のチェック柄バケツ型バッグは、半透明バスケットと共にフリマで買った物で、多分L.O.L.サプライズ(ガチャ)のアイテム。L.O.L.の人形自体はあんなに醜いのに、小物はポップで可愛い物が多く、他ドールに結構使えます。

折角買った(中古でなく)お人形を、モデルとして生かし切れないのは、やはりドル活民の底辺としても不甲斐なく悲しい。このシンディに合う服装を、今後も模索しなくてはと思います。



 

 

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