2025/07/29

ヴァージニア・ウルフの家「モンクス・ハウス」 2

 昨年の七月に訪れた、20世紀前半に活躍した作家ヴァージニア・ウルフの家「Monk’s House モンクス・ハウス」で、続いて本命の庭を見学します。

 

確かにこれは、一目で魅力的な庭だと感じました。特にこの六~七月の晴れた日は、一番見応えがあるようです。 

一般人にとっては十分恵まれた広さですが、他のNT(ナショナルトラスト)の大豪邸や宮殿クラスのお屋敷の、庶民にとっては全く縁遠い広大なフォーマル・ガーデンに比べたら、程良く小規模で、典型的なコテージ・ペレ二アル(宿根草)ガーデンとして、英国庭園愛好者の良いお手本になります。 

しかし、自然で無造作なように見えても、実は細かく植栽計画され、毎日スタッフに寄って念入りに手入れされ続けているはずですから、やはり一般人にはそっくりそのまま真似出来る訳ではありません。 

こう言ったオープン・ガーデンでは、咲き終わった植物は、例え宿根草であろうとばっさりあっさり引っこ抜いちゃったり。

ここの庭は、何せ借景自体が抜群の素晴らしさ。サウスダウンズ国立公園の美しい丘陵地帯の中に在り、立地自体が恵まれています。北には、鉄器時代の要塞遺跡も在るMount Caburnが見えます。 

東側の丘の上にも、先史時代の古墳等、古代遺跡が点在しています。 

すぐ隣は牧場の長閑さ。田舎の香りは漂って来ますが。 

この季節は、白いアジサイが庭のあちこちで目立って良い仕事をしていました。

オレンジ色のディモルフォセカ?も、目を引きます。

また、所々に置かれた素焼きの壷型植木鉢が、丁度フォーカル・ポイントになっています。

その下に敷かれているのは、石臼の再利用。日本庭園でも、見建物として利用されるアイディアです。

 

この時北側の雲行きは大変怪しいのですが、結局南に来る事はなく、一度も雨に降られる事はありませんでした。





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