2025/09/12

ショートヘアのバービー

 

夏に山小屋風チャリティショップへ行ったら、入り口に置かれた段ボール箱にバービー人形がどっさり入っていて、一体50ペンスと書かれていました。今時のフリマよりも安い程です。 

可動式ボディやクローズ・マウスの人形も何体かあったので、その中から比較的髪の状態の良い物を合計6体選んで買って来ました。このバービーは、その内の一体でした。

元々は普通にストレート・ロングヘアのバービーで、クローズ・マウスでもなく可動式ボディでもありません。その上、衣装がボディに直接型押し&プリントされている、モデルとして一番役に立たない安価なタイプです。では何故これを選んだかと言うと、金髪のバービーにしては珍しく肌色が明るいからです。と言っても色白肌ではないのですが、普段の金髪パービーのやけに黒ずんだ肌色に比べると、一段明るくクリアで健康的な肌色に見えます。

しかし、髪質自体は傷んでいないものの、もしかしたら子供にちょん切られたのか、背面の頭頂のみが異様に短くなっていました。この長さに合わせるとなると、ショートヘアに切り揃えるしかないと思いましたが、バービーでショートヘアってピンと来ません。試しに検索してみると、やはり廉価品で素敵なショートヘアのバービーは全く出て来ませんでした。

リカちゃん人形やmomoko DOLLなら、ベリーショートでも可愛い子がいっぱい存在するのに、恐らくバービーの植毛自体がショートに向いていないのと、ショートカットで量産出来る技術体制自体が無いのだと思います(ケンなんて今だワタル君みたいな彩色型押しプラ頭だし)。そこで、人形ではなく人間のヘアスタイルとして、まず英語で「女らしいショート」で検索してみると、…リーゼントだの角刈りだのパッツンおかっぱだの、最早ショートヘアや女らしさの概念そのものが違い過ぎる事に愕然としました。

次に日本語で「女らしいショート」でググってみると、…ちゃんと沢山あるじゃん‼ 自分でもしたくなるような素敵なショートヘアが。更に「面長でも似合う」に絞り、結局「前下がりボブ」みたいな髪型に近付ける事にしました。勿論私には技術も知識もありませんし、もしかしたら背面トップはそれにすら既に短過ぎるかも知れません。只このバービーさんを、少しでもちゃんとお洒落が楽しめる程度までには変えたい一心です。

で、こうなりました。ジェルで、少し束感を加えています。瞳は最初は緑を考えていましたが、描き込む内に最終的にほぼ黒っぽくなってしまいました。

更に、丁度肌の色が合う他のバービーの可動式ボディを偶然持っていたので、それに交換しました。最近中古で良く見掛ける「Barbie Cutie Reveal」のシリーズで、予め赤いセパレート水着がボディにプリントしてありますが、肘膝さえ曲がらないオリジナルよりはマシです。片腕が曲がったままのボディは、着替えさえ面倒なのです。

ただし、このボディの踵は固定式のフラット足なので、少しでもヒールのあるフットウェアは履けません。その為、予めフラットな靴を合わせる事を前提に、服装を考えなければなりませんでした。

リぺを仕上げみて、彼女をには赤い服を着せたくなり、またショートヘアだから、返ってマニッシュやボーイッシュな格好ではなく、あえてスカートを履かせたいと思いました。

そこで、朱赤に近い地色の細かい水玉生地で、装飾の全くないシンプルなミニ丈のワンピースを縫いました。

随分昔にフリマで手に入れた古い生地なせいか、良く見ると水玉が円ではなく最早楕円になっています。

身頃は、例のMTMを始め現代のバービーのボディにフィットするべくダーツ入り型紙から作っていますが、改良したはずなのに今だ上手く合いません()。 

そして、ちょっと油断すると、脇の下から水着が見えてしまいます(…ノースリーブにしなきゃ良かったのに)。少なくとも、余り目立たない水着と同系色の服を選んだのは正解(笑)。 

市販の普段のバービーなら、こんな服装には必ず殺人的高さのヒール靴を履き、ブランドっぽいバッグを持ちそうな所ですが、白いスニーカーとネイビーのトートバッグを合わせ、軽快に学生っぽくを目指しました。

この髪型とスタイルには、揺れるイヤリングだけはアクセサリーとして外せないと思いました。今はピアス穴の開いていないヘッドのバービーも多く、これもそうだったので、自分で千枚通しで開けています。

MTMボディ程は可動域が広くなくとも、肘と膝が曲がりさえすれば、ドールのポーズのバリエーションはかなり増えます。…と思いきや、このボディは脚の付け根が十分曲がらず、椅子に深く座る事が出来ないのはちょっと痛い誤算でした。  

更に、水着がボディに直接プリント&型押ししてある仕様なので、その分ボディに厚みが加わっていて、服を着せると少しだけ太めに見えます。

また、例え身長は同じでも、フラット足と爪先立ちのヒール足では脚の長さが大分違って見える為、 その点でもプロポーション的には不利です。  

しかし、元々がナイスバディ過ぎて非現実的と批判の出るバービーさんだから、返ってこの位の方が自然で若々しく見えるかも知れません。カーヴィ(デブ)バービーに比べれば、全くどうって事なさそうです。 

ショートヘアのバービー、意外と悪くないじゃんと自分では思いました。髪の短さと肌の色のお陰で、ケバさやハスッパさが少し緩和され、着せたくなるファッションの幅が俄然広がったように感じます。 

私の腕とバービー自体の植毛状態では、作る事の出来る髪型はかなり限られますが、今後も様々なショートヘアのバービーに挑戦してみたいと思います。




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