昨年の夏の夫婦のモーヴァン丘陵地帯の旅行で宿泊した、古い街並みが魅力的な市場町Ledbury レッドベリーで、特に雰囲気抜群に見えたのが、マーケット・ホールの脇から教区教会へ続くChurch Laneと言う小路でした。
昔ながらの石畳が残り、車進入禁止の歩行者天国になっています。
こちらは16世紀築のButcher Row Houseと言う建物で、今は博物館として一般公開されています。古い楽器や、巨大なブーツ型の湯舟が展示されているようです。ブーツのお風呂に入るなんて、…マザーグースの靴に住む老婆を思い出しますね。
通って来た小路を振り返ると、こんな感じ。右の建物は旧グラマー・スクールと呼ばれ、今はヘリテイジ・センターと言う博物館になっています。
こちらは博物館でもなく一般人が住んでいる民家だけど、大きくて一際迫力。
教会に到着しました。中には入れませんでしたが、変わった建物で凄く興味を引きました。
まるで、普通の教会を四つ並べて繋げたような西側ファサードです。この教会にはチャプター・ハウスさえあり、もしかしたら元は修道院の付属教会だったのでは?と思いましたが、修道院だった記録はないそうです。
中央の入り口が典型的なノルマン様式のギザギザ・アーチ(Norman zigzag)で、確かに12世紀築の建築物なのが分かります。扉の鉄細工模様も、凝っていて素敵です。
そもそも、尖塔は別個に建てられているのも独特です。これは遅れて13世紀に建てられた塔で、多分隣国ウェールズから侵略を恐れ、籠城用の砦として(多分見張り台としても)築かれたらしいと考えられています。ウェールズと国境を接するここヘレフォードシャー州では、こんな独立した教会の塔が七つ現存するそうです。
この教会の前で、人懐こい猫ちゃんに遭遇。ヨソの猫を見る度にP太は「小さいなあ」と言いますが、それはうちのデッカイ猫ちゃんに見慣れてしまっただけでして…。
教会からは、Church Laneと並行するChurch Roadを通って目抜き通りに戻ります。こちらの通りも雰囲気抜群。
この角の家は、通りのカーブに沿って建物自体が湾曲しています。
やはり16世紀築の一般公開されいる家で、Painted Roomと言う古い文様の描かれた壁画の残る部屋があるそうです。イギリスの古民家の壁画なんて今まで見た事がなく、凄く興味をそそります。
イギリスに住んでいて今まで知らなかったのが恥ずかしい位、非常に魅力的な町でした。日没前の数時間歩いただけですが、もっと長く滞在して博物館等を見学したかった程です。ロンドンからは相当離れていますが(一応鉄道は通っています)、イギリスの田舎好きな人には是非お勧めの町です。
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