2025/08/11

テームズ河畔の豪邸クリーヴデン 5 バラ園

昨年の夏に夫婦でNT(ナショナルトラスト)の元貴族のお屋敷Cliveden クリーヴデンを訪れ、其処のカフェで20年近く経っても変わらず不味いままのケーキを食べてガッカリした後は、館の北西にバラ園が在ると地図に記してあるので見学する事にしました。

クリーブデンのバラ園なんて聞いた事はなく、ガイドブックにもリーフレットでも特筆されていないし、大して期待はしていなかったのですが、これが思いの外素晴らしいバラ園でした。

この時は七月末で、本来ならバラの開花期としては遅過ぎるのに、ここでは最盛期と変わらない程の沢山の花が未だ咲いています。

ここのバラはほとんどが四季咲きで、その中でも特に花付きの良いイングリッシュ・ローズ(デヴィッド・オースティン社開発のオールド・ローズの外見に強健さと四季咲きの特性を加えたバラ)が多く占めるからです。

バラ園が造園されたのは1960年代だそうですが、イングリッシュ・ローズの中でも比較的新しい品種が多く、また株も全て若い事から、ここ数年の内に再整備されたばかりのバラ園のように見えます。

バラの寿命は数十年程と言われていますが、中には五十年以上生きる株もあります。しかし歳をとれば 樹勢も花付きも衰えますし、特にこう言った公開庭園では、数年に一度は総植え替えのリニューアルを行うようです。

 

このバラ園を上空から見ると、まるで花のような不思議な規則性のない形の花壇になっているそうです。

植えられているのはほぼバラのみで、緻密な色彩計画でグラデーションのように植栽されています。

使われたバラの品種は、案内板に全て紹介されています。

合間に少しだけ、ネペタやラベンダー等の青紫の宿根草が植えられています。

青紫はバラには無い花色なので、組み合わせるとお互いを引き立て合います。 

また、水色に塗装されたアーチが、邪魔にならない彩を加えています。

 特に赤バラとの組み合わせは、童話的な愛らしさ。 

 

神話の彫像が所々に配置され、形式的には確かに5060年代の流行したスタイルのバラ園に見えます。

 白い彫像は、深い緑色の生垣を背景にすると映えます。 

ノ~パンのアポロン像は、大事な所をバラで隠して撮影(爆)。 

この一カ月程前に訪れたNTモティスフォントのバラが既に遅過ぎて残念だった後で、更にここで食べたケーキが不味くてガッカリした直後だったから、ここのバラ園の予想外の充実ぶりには心が満たされました。




 





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