2025/08/07

テームズ河畔の豪邸クリーヴデン 3 テームズ川沿い遊歩道

 

昨年の夏に夫婦で訪れたNT(ナショナルトラスト)の元貴族の邸宅Cliveden クリーヴデンで、高台に在る欧州最大級の整形式庭園から、テームズ川の流れる谷へ下ります。

かなり深い谷で、川は遥か下方に見えます。

急ではありませんが、延々と遊歩道を下って行きます。

遊歩道脇の土手には、可憐な野の花が咲いていました。カンパニュラの仲間のようです。

こちらは、フジバカマの近種のように見えます。

やっと谷底の河畔に到着しました。

こんな場所に、ぽつんと家が建っています。今は一般の住宅になっているようですが、元は領主のスパ&ティールームだったそうです。この近くにミネラルたっぷりの鉱泉の湧く泉があり、招待客と一緒に専ら飲むのを楽しんだとか。ヨーロッパで温泉や鉱泉と言うと、伝統的に医療目的で飲むのが主流です。 

そして、ボート・ハウスもあります。

その脇には、領主専用の船着き場だったらしい場所が在り、優雅な装飾が残されています。鉄道が通じる以前の時代は、ここから船でロンドンへ出るのが一般的な交通手段だったのだと想像します。

その側に、水底から泡が湧き出ている場所がありました。これが例の鉱泉なのかも。

下流に向かって、こんな心地良い遊歩道を歩きます。

部分的には、川沿いすれすれを歩く場所も。

反対側はかなり急な土手で、樹木の根が斜面に踏ん張る為にとんでもなく張っています。 

水量はたっぷりしており、眺めながら歩くのに全く見飽きない景色です。

自然豊かで、ロンドンを流れるテームズ川とは全く趣が違って見えます。

イギリスらしいネロウ・ボートや他の舟も、割と頻繁に通ります。

この日はかなり暑かったので、川で水泳する人も何人か見掛けました。対岸では、急に水浴びしたくなったのか、何とすっぽんぽんで泳いでいるオヤジを目撃! イギリスであろうと、公衆道徳違反で逮捕されるぞ…。

クリーヴデンを訪れたなら、このテームズ川沿いの谷間には是非降りてみるべきです。しばらく歩くと、先程まで居たお屋敷が思わぬ場所の合間に見えて来るのですから。

整形式庭園から眺めた館とは、全く違った印象に見えます。と言うか、予想を大きく上回る標高差の、イギリス南東部らしからぬ珍しい風景です。





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