今日はイースター・サンデー、つまり復活祭当日です。復活祭の季節が近付くと、イギリスの手芸店やスーパーマーケット、1ポンド屋等で、小さな子供用のパステル・カラーの唾広麦藁帽子と、それを装飾する為の造花や卵の模型、ウサギやヒヨコ等の人形が売りに出されます。イースター・ボンネット、またはイースター・ハットを制作する為の商品です。ボンネットと呼ばれるのは、19世紀から続く習慣の名残りだからのようです。
イースター・ボンネットを作って被るのは、今やイギリスの小学校でも行事化されているようですが、元々はアメリカの文化で、老若男女が新品の帽子に生花を飾ってパレードに参加したそうです。それがイギリスに入って来て、何故か子供のみの習慣となりました。
アメリカの映画やTVの影響で、ここ数十年でイギリスで定着した、比較的新しい(P太が子供の頃には存在しなかった)習慣は、ハロウィーンやプロムなど結構あります。
私がmomoko DOLL用に作ったイースター・ボンネットも、造花でてんこ盛りに装飾されていますが、実はこれは未だ控えめな方で、今はウサギのでっかり耳を付けたり、鳥の巣を模して乗っけたり、エッグ・ハントの庭の様子を帽子の上にジオラマ化したような装飾もあります。
何せお祭りアイテムだから、出来るだけ派手で目立つようにした方が楽しいのだと思います。
土台はシマナイ製のミニチュア麦わら帽で、かなり前に数個まとめてフリマで買いました。しかし大抵の1/6ドールには微妙に小さ過ぎ、1/6でも特に頭の小さなモモコしか着用出来ません。
この帽子は、もし造花の飾りだけだったなら、特にイースター・ボンネットらしくはなかったところです。しかし以前山小屋風チャリティショップで買ったイースター用のファンシー・ボタンが、丁度役に立ちました。
造花は取り外し出来、ドール用花冠としても利用可能です。
またイースター以外でも花冠を使えるように、ボタンは簡単に外せるようにしています。
このモモコが着ているジャンパースカートに使用したプリント布は、つい最近山小屋風チャリティショップで手に入れました。妙な形に切り刻んだ跡の端切れで、柄も大きく間隔も飛んでいて、本当にジャンスカを作る以外ドール服に生かせる方法はなさそうでした。
この布を寄付した元持ち主は明らかにバンティング(ガーランド)を作ったのが分かる、逆三角形を切り抜いた残りの生地でした。
正に復活祭向けのみに作られた布で、ウサギ、ヒヨコ、羊、飾り卵の象徴的なモチーフは勿論、エッグ(卵型チョコ)・ハント用のバスケット、水仙を始めとする春の代表的な花々、小鳥達、イースター・ツリーやイースター・リース等が描かれ、イースターを良く知らない人に説明するのにはピッタリな楽しい図案です。あ、でもイースターの定番菓子パン、ホットクロス・バンは無いな。
しかし! 何せ使い辛い布です。柄が大きく飛び気味なだけでなく、一通方向にしか使えないもんだから、バンティングを作った人も非常に勿体ない生地の使い方をしています。
「Makower UK」と言う、良く見掛けるイギリスのパッチワーク向け布地のブランドの製品ですが、正直このブランドの柄は、日本人のセンスに余り合わないと言うか、中途半端に垢抜けなくて可愛くない上に使い辛く、更に今時こんな版ズレとかねーわと思える程プリントの質が良くない布が多いように思えます。
まあ実際に人間サイズでこんな大きな柄の服を着ていたら、頭可笑しい人と思われても仕方なさそう(笑)。
後ろ姿は、こんな感じになっています。
撮影に使った花は、庭に咲いていたレンギョウです。復活祭には春らしい花が飾られ、特に黄色い花が好まれ、その中でも特に水仙がイースターを象徴する花とされています。
それでこの時期になると、硬い蕾状態の水仙の束がスーパー等でも売られますが、毎年ネギと間違えて誤食して中毒を起こす人が居るらしいので、野菜売り場で売るのは止めるべきだと思います。
しかし今年の復活祭は遅めで、水仙の開花時期はほとんど過ぎてしまいました。
我が家は子供が居ないし、この時期に子供が多く集まる場所(NTのエッグ・ハント企画とか)にはあえて行かないので、イースター・ボンネットを被った様子を実際に見た事が実はほとんどありません。ハロウィーンの怪物の仮装より健全で可愛いのに、何故イギリスではパレードも無しで子供のみのイベントにしちゃったのか残念です。
0 件のコメント:
コメントを投稿