2025/05/01

ボタニカルな着物

今日5月一日はjour de muguet」、すなわちスズランの日」なので、スズランらしき花の描かれたビンテージの布地で、momoko DOLLに着物を縫って着せてみました。

このボタニカル柄の生地は、元はかなり昔に仙台の古着屋で購入したアメリカ製のスカートでした。つまり買った時からビンテージだった訳で、既に地色の紺が褪せ気味でした。紺色は私に一番似合う色らしく、紺色の服を多く持っていますが、正直洗濯で一番色褪せし易い色だと思います。

形は至ってシンプルで平凡なスカートでしたが、ビンテージとしても少し珍しい柄のデザインが気に入っていて、結構しょっちゅう愛用していました。それから更にビンテージに育つ年月が流れる程長年着用していませんでしたが、捨てずに取って置いたのは、やはりこの生地のプリントが好きだからです。

スズランの他にもオレンジや朱色の花々がびっしり描かれ、新品時はかなり鮮やかで派手な生地だったと思われます。古着になって全体的に色味が落ち着いていたので、返って着易かったようです。

このハート型の白い花が私にはスズランに見えるのですが、真相ははっきりしません。

スカートは未だ履けたものの、流石に形が古臭くて今後着る事はないと思い、刻んでドール服を作る事にしました。形はシンプルだと思っていましたが、意外とダーツやら細かく入って立体裁断されていました。

更に元の持ち主が妙な方法で無理矢理サイズダウンしたらしく(海外古着あるある)、一層複雑な形に改造されていました。糸を解いてみてもミシン目が残り、布として利用出来る部分は思いの外少ない事に気付きました。

おまけに、生地自体はローンに近い薄手のコットンですが、長年の洗濯に寄り生地の目が詰まってしまったのか、やたら張りがあり硬くて針通りは良くありませんでした。

柄はやはり1/6ドールにとっては大きいから、ドール服を作るとなると、Aラインか大きく膨らんだスカート(の付いたワンピース)、そしてせいぜい着物位になってしまいます。使える布地は縦長だったので、まずは着物を作るのが一番相応しく思えました。

仕上がってみて、やはり薄らボケたプリントのせいか、浴衣しかも寝巻にしか見えませんでした。このスカートの生地で着物を作れば、相当カジュアルに仕上がるのは予め分かっていましたが、少しモダンで粋な着こなしにしたかったのです。それで、帯で何とか緩和させようと試みました。

試しに色々合わせてみましたが、同じくビンテージ生地の帯では合うもののポップになり過ぎるし、また和柄の帯は益々浴衣っぽく見えてしまいます。

最初は雰囲気的に全く相性が良いとは思えなかった、フリマで購入したアーツ&クラフツ柄(本当にモリス柄かも)のインテリア用生地の端切れが、意外と思い描いていたイメージに一番近く、最終的に帯に採用しました。

帯留めとして使ったオパール色のビーズは、姉が確か日暮里で格安で買った、在庫アクセサリー謎パーツの詰め合わせに入っていた一つ。何だか懐かしいような古臭いようなビーズに見えましたが、帯留めに使うと一気にフォーマルっぽさが加わりました。

その謎パーツの詰め合わせの半分をごっそり分けて貰いましたが、意外とドール服に使えそうな物が入っていたと言うか、色々頭を働かればドールに利用出来そうです。

スズランの日なのに、結局スズランらしさはほとんどない着物になってしまった…。 良いと思えるスズランの造花も、相変わらず手に入らないですし。スズラン柄の布地なら一応昨年日本で入手しましたが、割と在り来たりなプリントで、作るモチベが沸く程の面白くデザインが思い浮かび上がりませんでした。それでもスズランは好きな花だから、毎年この日をドール服で祝いたいと思います。

 

 

 


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